長岡純子にお心を寄せて下さったみなさまへ

長岡純子 Sumiko Nagaoka
Sumiko Nagaoka (c) Rikimaru Hotta

弊社所属のピアニスト 長岡純子は、2011年118日午前525分 脳梗塞のため都内病院で逝去いたしました。享年82歳でした。

長岡はアムステルダム在住ではありますが、毎年日本に帰国して演奏会が出来ることを、彼女自身が一番楽しみに、そして人生の張りとして過ごして参りました。

特にユトレヒトでの教授職を離れてからは「自分の音楽に集中して取り組める喜び」をおおいに楽しみながら、毎年リサイタルの機会をいただけることに大変な喜びを持っておりました。公演後にはすぐに次の年のプログラムの相談があり、その際の生き生きとした表情は、今でも目の前に浮かんで参ります。

昨今は年齢なりの悩みもございましたが、日本帰国時に落ちていた体力も、演奏会前になると気力が上回る、といった感じで、音楽家・長岡純子の根性を間近で見ては、関係者一同びっくり、ということが多々ございました。

昨年は1212日(日)津田ホールにてリサイタルを行ない、その翌日は例年と同じく「今年の足りなかったことを果たすべく、来年のプログラムを決めました」と生き生きと話しておりました。その数日後、12月16日に脳内出血のため都内病院に緊急入院することになってしまいました。

ご家族や関係者はもちろんですが、あまりに急な出来事に、本人が一番驚いていたのではないかと思います。

 

私どもは長岡純子の音づくりに魅せられて、人生の大先輩に時に苦言を呈しながら、共に同じ道を歩んで参りました。有難い出会いであったと思っております。

また、彼女の音楽を理解し、愛して下さったみなさまのおかげで、毎年長岡が日本に戻り演奏活動を続けて行くことが出来ました。

ながきにわたり、長岡純子にご厚情をお寄せいただいたお客様、そして関係者のみなさまに、深く感謝いたします。

 

  2011118日

 株式会社 東京アーティスツ 

代表取締役 中根俊士  

 

 

なお、長岡純子自身の住居が日本にないこと、ご主人をはじめとしてご親族がご高齢でいらっしゃることなどの諸事情もあり、ご家族の強いご意向により、通夜・葬儀は密葬といたします。どうぞご事情ご理解下さいますよう、重ねてお願い申し上げます。